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第51回『「のび太」という生き方』(横山泰行著)

「ドラえもん学」研究者である著者が発見した、
楽して、幸せな人生を手に入れる「のび太メソッド」を
紹介している一冊です。

そのポイントは、

頑張らない。無理しない。
でも、あなたの夢はきっと叶います。

というところにあります。
確かにのび太君らしいですね(笑)


でも、あんなにぐうたらで泣き虫で
ドラえもんに頼りっぱなしののび太君が、
夢を叶えやすい体質だというのは、少し違和感があります。

しかし、ドラえもんを読んで一つひとつ事実を確かめると、
何といっても、憧れのマドンナである
しずかちゃんと結婚することになるわけです。

また、いつも先生やお母さんに叱られてばかりいても、
見捨てられることはありませんし、
また、いつものび太をいじめてばかりいるジャイアンやスネ夫も、
遊ぶときには、出来杉君よりも、必ず先にのび太を誘うわけで、
案外、のび太には人望があるようなのです。

そこで、著者はなぜのび太君が夢を叶えやすく、
しかも案外人望があるのかを、
一つひとつ原作を読みながら検証してくれています。

その要点をまとめると、
明日のテストや、しずかちゃんに尊敬してもらうためなど、
目標を具体的に描いて、すぐに行動することだと著者は分析しています。

確かに、後先のことを考えず、すぐに行動に移してしまうのび太君は、
そそっかしいとばかり考えられがちですが、
「そんなの僕だってできるはずだ~い!」と意気込んで
すぐに実行に移すその行動力は素晴らしいものがあります。

失敗を恐れて縮こまってしまいがちな私たちにとっては、
学ぶべきことが多いのではないかと思います。
「どうせ夢なんて叶わないさ」と訳知り顔に諦めては、
のび太君的な人生をニヒルに否定するのは、何だか悲しい感じがします。

七転び八起きしてでも、一歩一歩夢の実現に向かって、
歩んでいく人生の尊さをのび太君は教えてくれているのではないでしょうか。


現代では、ドラえもんの原作者である藤子不二雄さんが想定していなかったであろう
ニートや引きこもりという現象が次々と起こっていますが、
客観的に見れば、いつもいじめられてばかりいますし、
テストの点数も悪くて将来を悲観しかねないので、
のび太君もそうなりかねないような感じがします。

ところが、のび太君は幾多の困難を乗り越えて、
しずかちゃんの心を射止めるに至ります。
だからこそ、自分に限界を設けずに、
あきらめずに一つひとつ行動に移していくことの大切さが
一層伝わってくるのではないでしょうか。



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