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第65回『スピリチュアルな人生に目覚めるために』(江原啓之著)

いまや「オーラの泉」でおなじみの江原さん。
4月からは、毎週土曜夜のゴールデンタイムに進出するそうです。

その名声が高まれば高まるほど、賛否両論が高まり、
江原さんの実態と乖離しているような印象を受けるのも事実です。

というのも、
私はこの『スピリチュアルな人生に目覚めるために』を読んだからです。
ここに書かれている内容からすると、
彼はとても誠実な人ですが、テレビで期待されているような
カリスマ的霊能師とは異なるような印象を受けるからです。

まず、『「人生の地図」を持つための八つの法則』という章を設けて、
永遠に生き続ける霊的存在であり、
たましいを磨いて大霊に少しでも近づけるよう、
ひたすら浄化向上を目指しているとしています。

と書かれると、いつもの優しい声でゲストのオーラを読み取ろうとする
江原さんのようで、ついうとうとと眠たくなってしまいそうなのですが、
「人生の地図」を持っていることの大切さは理解できます。

たとえば、八つの法則のうち「波長の法則」と「因果の法則」があります。
「波長の法則」とは、良い波長を出せば良い影響が返ってくるし、
悪い波長を出せば悪い影響が返ってくるということです。
「良い出会いがない」のは、良い波長を出していないからということになります。

「因果の法則」とは、自分がしたことはいつか返ってくるという法則で、
愛情や思いやりは、かけてやればかけてやるほど、
それが自分のもとに返ってくるということになり、逆もまた然りです。

この法則が頭の片隅にでもあれば、
悪いことが重なって起こったとしても、周りのせいにする前に、
ふと胸に手を当てて、わが身を省みることができるようになります。


万が一、粗悪な健康器具を不法に高い値段で買わされたとしても、
「波長の法則」と「因果の法則」で解釈すれば、
自分のほうから悪い波長を出していたからこそ、
粗悪品を引き寄せてしまったのでしょうし、
健康器具さえあれば、健康になれるという安直な考えが生んだ結果と言えます。

そのように主体的に責任を引き受けるようになれば、
自分の人格が高められるのではないでしょうか。


さらに江原さんは、八つの法則を紹介した後で、
相談者に伝えたいこと、そして世の中に伝えたい真実として、
このような例をあげています。


「失敗したらどうしましょう。」

「どんどん失敗してください。悔やんだり苦しんだりする経験は、
 たましいの宝なんですから。」


「私は今、すごく苦しんでいるんです。」

「よかったですね。あなたの守護霊も喜んでいますよ。
 もっとたくさん泣いて、たましいを震わせてください。」


それこそananの恋愛相談とかで出てきそうな言葉ですが、
それは人生一般にも適用できる事柄で、
成熟したたましいが理解できるのだとしています。

失恋や事業の失敗など、不幸と思われる出来事は、
実はたましいを磨く良いきっかけだというわけです。
そのときに、この「人生の地図」が大きな助けになるのです。


ちょっと手前味噌になりますが、実はほめ屋もこの考え方はよく使います。

どんなに否定的な状況にいたとしても、
その中には必ず学びがあるわけですし、失敗という経験値が得られるわけです。
どん底のような苦しい状況の中でも、そのようなプラス面があるわけですから、
自分をほめてあげればいいのです。

そのようなメッセージを送ることがよくあります。
江原さんと似た発想をしていたことに、少しうれしくなってしまいます。


しかし、その一方で江原さんが凡人と違うのは、
その生い立ちではないかと思います。
そのライフヒストリーがこの本の中で切々とつづられています。

早くしてご両親を失い、孤独な青春時代をすごしたこと、
霊能力があるために苦労した若き日のこと、
スピリチュアル・カウンセラーとして世に出たときのことなど、
想像を絶する体験がつづられていて、このような背景があってこそ、
多くの人のたましいに伝わるメッセージを送ることができるのだと実感できます。


最後は少し私の話をしてしまいましたが、いずれにしても、
テレビで見る江原さんとは少し異なる一面を垣間見ることができ、
また、自分磨きには格好の一冊です。



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